2つ目が「組織はリーダーの器以上に大きくならない」ということです。
これと似た表現で「会社は経営者の器以上に大きくならない」とも言いますが、私の顧問先を見ても確かにその通りだと思います。大きな会社の経営者ほど人格者で気配りがあるのに対して、小さな会社の経営者は得てして逆の傾向が見られます。社員に対して否定的で、まず褒めるということをしません。そのため社員のモチベーションが低く、すぐに会社を辞めてしまうため、絶えず人が入れ替わっています。
人間の「器」は、いかに相手を受容できるか、いかに相手に気配りできるかで決まると思います。相手を認めなければ相手からも認められませんし、気配りが足りないと人から嫌われてしまいます。
実際、うまくリーダーシップがとれていないマネジャーに限って、私が部下を受容することが大切だと言うと「でも、部下のレベルが低すぎますよ!あんな部下、どうやって認めればいいんですか!」などと反論されたりします。しかし、相手を受容できないのは、相手のことをよくわかっていないからです。相手のことがわからないと、その人の悪いところばかりが目につくようになります。そうではなく、相手のことをよく理解して、その人の良いところを探すように心がけてください。
これは営業の仕事でも同じで、売れない営業マンほど商品の悪いところを見つけるのが得意です。これがダメ、あれがダメ、だから売れないというわけです。それに対して売れる営業マンは、商品の良いところを見つけるのが得意です。商品のことを本当に理解しているからこそ、瞬時に良いところを見つけ出せるのです。マネジメントもセールスも根っこの部分は同じではないでしょうか。
このように相手を受容する力、相手の良いところを見つけ出す力が、リーダーにとっての「器」ではないかと思います。そう考えれば、リーダーは常に自分の人間性を磨き、「器」を大きくしていく努力をしなければなりません。
引用元:https://quote-over100notes-jp.tumblr.com/post/673335257945210880