だが、四十代も越えるころから、大半の人にはおよそ青年期の美を見失うし、それゆえの死からは遠ざかる。そして重苦しい鈍い絶望がやってくる。
酒のうんちくを語り外車を乗り回し商売女とちゃらちゃらやってみせても、そこに絶望は静かに沈んでいる。
つまりはそういうものと向き合うことが生きるということだという他はない。
若いとき、古典を読んでおけというのは、なにが人生の季節の課題なのか、死者たちが限りない善意で伝えているからだ。
引用元:https://finalvent.hatenadiary.org/entry/20070613/1181689411