先生が、授業中に質問をします。普通に「分かるひとー」とだけやっちゃうと、手を上げる子が固定してしまうからなのか、ちょくちょく変則的な当て方をします。「じゃあ、今答えた〇〇の後ろに順番で当ててくぞー」みたいな。
で、当然のことながら、とっさに質問に答えられない子も出てきますよね。あーとかえーーと、とか言いながらしばらく黙っちゃうような子。
普通の先生なら多分、分からないことを責めないまでも、「あ、分かんないか?じゃあ他にわかるひとー」と言って、すぐに次に行っちゃうと思うんですよ。少なくとも、私が子どもの頃の先生はみんな、例外なくそうでした。
ところが、その担任の先生の場合、当てられた子が困っているのを見ると、こういうんです。
「じゃ、〇〇にアドバイス出来るひといるかー?」って。
で、はい!って答えた子は、決してその子本人が答えたりはしないんですね。わざわざ席を立って、分からなかった子のところまで行って、ひそひそ声で答えを教えてあげるんです。
で、最終的には、最初当てられた子が答える。で、先生は「その通り!××(教えてあげた子)もよく教えられたなー」といって両方褒める。
「え、そんなこと?」と思われるかも知れないですが、私、このやり方凄いと思ったんですよ。
ちょっと考えただけでも、
・最終的に答えるのは最初に当てられた子なので、答えられなかった子の自尊心が傷つけられにくい
・教えた方は単純に「教えてあげられた!」ということで自尊心が満足する
・分からないことを生徒同士で教え合う、という習慣づけになる
・問題によっては、教え方を考えることで問題への理解が深まる
・生徒同士のコミュニケーションにもなる
これくらいのメリットはあるなーと。
後から長男に聞いてみたところ、恐らく背景というか下準備として、「人の考えをちゃんと聞いて、考えて、受け入れられるというのは大事なこと」だということを、普段からその先生は言っているようなんです。
引用元:http://quote-over100notes-jp.tumblr.com/post/178178318837