絵が上手い人は、手に技術があるのではない。目が精確に形を捉えていて、手が描く線の狂いを感知できる。 つまり、「上手い」というのは、ほとんどの場合、「測定精度の高さ」なのである。 たとえば、料理の上手い下手は、最終的にはその人の舌の精度に行き着く。 ラジコン飛行機の操縦が上手いか下手かは、飛行機の姿勢をいかに精確に捉えられるか、という目で決まる。 咄嗟に舵が打てるか、適切な舵が打てるか、といった問題は大したことではない。 工作が上手いかどうかも、常に材料を精確に測定できるか、にかかっている。 狂いのない飛行機を作れる人は、小さな狂いを見ることができる人である。 精確な位置に穴があけられる人は、精確な位置に罫書きができる人だ。 もう少しわかりやすく説明すると、「どんなとき、どうすれば良いか」といった知識は誰でも簡単に学べるが、 一番難しいのは「今がどんなときか」を感知することであって、これは知識としては学べない。 現在の位置や状態を的確に把握できれば、もう「上手い」も同然なのである。
引用元:https://nishiga8.tumblr.com/post/749635709326000128/mmqqbb-%E7%B5%B5%E3%81%8C%E4%B8%8A%E6%89%8B%E3%81%84%E4%BA%BA%E3%81%AF%E6%89%8B%E3%81%AB%E6%8A%80%E8%A1%93%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84%E7%9B%AE%E3%81%8C%E7%B2%BE%E7%A2%BA%E3%81%AB%E5%BD%A2%E3%82%92%E6%8D%89%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%A6%E6%89%8B%E3%81%8C%E6%8F%8F%E3%81%8F%E7%B7%9A%E3%81%AE%E7%8B%82