遠い昔、ある著名な画家に聞いたことがあります。
なぜ、パリでは、
あれほど多くの優れた画家が育つのですか。
この問いを発しながら、私が予想していたのは、
次のような答えでした。
パリには、
優れた美術学校がたくさんあるからだよ。
しかし、その画家らか返ってきた答えは、
私の予想外のものでした。
パリには、
本物の絵がたくさんあるからだよ。
その画家は、静かに、そう答えたのです。
ある「高みに」達したものを、
毎日のように、見る。
そして、知らず知らずに、
その「高み」を、自分自身の目標に重ねあわせていく。
その無意識の営みこそが、
一流のプロフェッショナルが育つための条件なのでしょう。
そのことを考えるとき、
一つの問いが、心に浮かびます。
我々は、毎日、「本物の絵」を見ているだろうか。
その問いが、心に浮かぶのです。
引用元:http://haniwa.blog3.fc2.com/blog-entry-126.html