「どこまでは合意できそうな論点で、どこからが意見の分かれるところか」という「構造」を明確にし、それを出席者にきちんと伝える、ということ

最後に、私自身は最も重要だと考えている「土俵設定力」。これは、本来日本人が得意とするところであり、もっと意識的に活用できれば、グローバルな議論の場での競争力アップに相当効果的な能力である。

出席者間の意見の相違が大きく、議論が膠着状態に陥る。これを防ぐ最大のポイントは、議論そのものの土俵を適切に設定することだ。言い換えると、「どこまでは合意できそうな論点で、どこからが意見の分かれるところか」という「構造」を明確にし、それを出席者にきちんと伝える、ということになる。これができるかどうかで、会議そのものが建設的に終わるか否か、大きな差が出てくる。

土俵設定力を発揮するためには、

会議開始前に、出席者の顔を思い浮かべ、「どの人は、どこが論理的にひっかかりそうか」「どの人は、どこが感情的に受けいれられないか」といったことを徹底的に想像してみる。

想像する内容が確度高く「当たる」ように、事前に可能な限りの情報収集を行なう。

といったことが必要になるが、これは、意識して経験を積んでいくことで初めて身につく類のスキルである。

引用元:https://quote-over100notes-jp.tumblr.com/post/187971864812